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「今日だけ」と言われたら、その場で決めずに持ち帰る手順を置く

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当日限りの区切りを出されても、その日のうちに答えなくてよい。私が一度のカウンセリングでしたのは、紙を受け取り、名称と日付を見て、いったん外に出るという三つの動作だけだった。

公開2026-08-28
書いた人無料カウンセリングに1回行き、契約しなかった人
この記事の立場体験は1回ぶんだけ。効果の話はしない
  • 口で示された条件は外に出た時点で残らないので、まず紙をもらう

  • クーリング・オフの起算日は書面を受け取った日だと消費者庁は書いている

  • 名称と日付だけは席にいるうちに目で読み、控えの有無を聞いてから立つ

「今日だけ」は、こちらが答える理由にならない

当日限りという区切りを出されても、返事をその日にしなくてかまいません。条件を出すのは相手の都合であって、こちらがその場で答える理由にはならないからです。

私が行ったのは無料カウンセリングに一度きりで、その日は契約していません。施術も受けていないので、効果の話は書けません。ここに置くのは、席を立つまでの手順だけです。

持ち帰るという言葉は、断ることとは違います。決める場所を相談室から自分の部屋へ移すという、位置の変更として扱ってかまいません。

ここに書くのは、契約の内容が良いか悪いかの判断ではありません。判断を先に延ばすために、その場で何を確かめておくかという段取りの話にとどめます。

まず、紙を受け取ってから席を立つ

口で示された条件は、外に出た時点で手元に残りません。話が具体的になった段階で、いま出ている内容を紙にしてもらえるかを聞いておきます。

契約書そのものでなくてかまいません。書面の交付については特定商取引法 第42条に定めがあると、消費者庁は特定商取引法ガイドに書いています。

紙が出てこないときは、その理由を聞いてから帰ります。手元に何も残らない状態で日付だけが迫るなら、その日は決めないという結論でかまいません。

特定継続的役務提供の対象は、美容医療の場合、期間が1月を超え、かつ金額が5万円を超えるもの。出典=消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」

名称と日付は、席にいるうちに読む

紙を受け取ったら、店名ではなく契約の相手方として書かれている名称を見ます。相談室での呼び名と、書面に印字された名称がそろっているかを確かめます。

次に日付を見ます。今日の日付が入っているか、空欄のままか、それとも別の日が入っているか。この一点だけは、席にいるうちに目で読んでおきます。

日付が空いていたら、あとで書き足されることになります。誰がいつ書くのかを聞いておくと、あとから紙を見返したときに自分の記憶と突き合わせられます。

  • 契約の相手方として書かれている名称

  • 日付の欄が埋まっているか、空欄か

  • その紙が概要の説明なのか、契約のための書面なのか

  • 自分が持ち帰る控えがあるかどうか

いったん外に出る、を手順として置く

席を立つときは、今日は決めずに一度出ますとだけ伝えます。言い方を工夫するより、荷物をまとめて立ち上がる動作を先に始めるほうが、話は早く終わります。

建物の外に出ると、話の速さがいったん止まります。同じ紙を、別の場所で、誰にも見られていない状態で読むと、読み方が変わってきます。

01紙をもらういま出ている内容を書面にしてもらえるか聞く02名称を見る契約の相手方として書かれている名称を確かめる03日付を見る埋まっているか、空欄か、別の日か04控えを聞く自分が持ち帰る分があるかどうか05立ち上がる今日は決めずに一度出ます、とだけ伝える06外で読むどの出口から出てどこで読むかは行く前に決めておく
「今日だけ」と言われてから席を立つまでの六つの動作

私が一度のカウンセリングで実際に行った順番。契約の可否を判断するための図ではない。

外に出るまでの動きを、行く前に決めておくと、その場で考える量が減ります。どの出口から出て、どこで紙を読むかまで決めておくと、迷いが少なくなります。

起算日を、その場で口に出して確かめる

クーリング・オフについて、消費者庁は特定商取引法ガイドで、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば解除できると書いています。

数え始めるのは書面を受け取った日であって、契約した日でも、通い始めた日でもありません。その紙が起算日になる書面なのかは、席にいるうちに尋ねられます。

書面を受け取った日起算日。ここから数え始める8日以内クーリング・オフ。書面または電磁的記録で解除できる(法第48条)8日を過ぎたあと中途解約。将来に向かって解除できる(法第49条)役務の提供開始の前後中途解約のときに事業者が請求できる額の上限が変わる
書面を受け取った日から数える八日と、その先

消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」に書かれている期間と条番号。

解除の方法についても同じガイドは、書面または電磁的記録によると書いています。電話で伝えるだけの形は、そこには書かれていません。

クーリング・オフは特定商取引法第48条。出典=消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」

書いたあとの道筋も、先に知っておく

その日に書いてしまうこともあります。消費者庁は同じガイドで、クーリング・オフの期間が過ぎたあとでも、将来に向かって解除できると書いています。

そのときに事業者が請求できる額には上限があります。美容医療では、役務の提供が始まる前は2万円までと、同じガイドに書かれています。

提供が始まったあとは、5万円または契約残額の20%のいずれか低い額が上限になります。これも同じガイドに書かれている数字です。

この上限を知っていても、書かないほうが手数は少なくてすみます。それでも、書いたら終わりではないという事実は、その場の重さを少し軽くしてくれます。

項目条文ガイドに書かれている内容
書面の交付42書面を交付すること
クーリング・オフ48書面を受け取った日から数えて8日以内に、書面または電磁的記録で解除できる
中途解約49期間の経過後も、将来に向かって解除できる

特定継続的役務提供についての規定。出典=消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」

ここに挙げた条番号と日数は、消費者庁が特定商取引法ガイドに書いている内容を写したものです。自分の契約に当てはまるかは、書面と窓口で確かめてください。

持ち帰った紙を、家で読み直す

家に戻ってから、同じ紙をもう一度読みます。相談室では気にならなかった行が、机の上では引っかかることがあり、そこに印をつけて質問の材料にします。

美容医療サービスの相談件数について、国民生活センターは2023年度が6,281件、2024年度が10,744件、2025年度が7,944件と公表しています。

02,6865,3728,05810,7442023年度6,281 件美容医療サービスの相談2024年度10,744 件美容医療サービスの相談2025年度7,944 件美容医療サービスの相談(目盛りの間隔は一定)
国民生活センターに登録された美容医療サービスの相談件数

PIO-NET、2026年5月31日までの登録分。経由相談は含まれない。2026年7月31日更新。

この数は登録された相談の件数であって、施術の良し悪しを表すものではありません。その場で決めない人が紙を持ち帰る理由の一つには、たしかになります。

PIO-NETに登録された美容医療サービスの相談件数(2026531日までの登録分。消費生活センター等からの経由相談は含まれていない)。出典=国民生活センター「美容医療サービス(各種相談の件数や傾向)」2026731日更新