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相談室で断るための言い方を、行く前に三つ用意しておく

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言葉に詰まったのは意志が弱いからではなく、言う中身を用意していなかったからだった。行く前に三つだけ作っておく言い方と、それを出す場面を順番に置いていく。

公開2026-08-28
書いた人無料カウンセリングに1回行き、契約しなかった人
この記事の立場体験は1回ぶんだけ。効果の話はしない
  • 断る言葉は行く前に三つ紙に書き、家を出る前に一度ずつ口に出しておく

  • 理由は書かない。結論の一行だけを用意すると会話が枝分かれしない

  • 威迫や困惑は法第44条の禁止行為だと消費者庁のガイドは書いている

断り方は、その場の勇気ではなく準備で決まる

相談室で言葉に詰まるのは、意志が弱いからではありません。言う中身を何ひとつ用意しないまま、その場に座っているからです。

目の前で説明を受けている最中に、断る文章をゼロから組み立てるのは難しいことです。相手は毎日その説明をしていて、こちらは初めて聞く側なので、速さが最初からそろいません。

前日三つの言い方を紙に一行ずつ書く当日の朝三つを一度ずつ声に出して読む相談の前半料金の話に入る手前で一つめを置く紙を受け取ったとき二つめで持ち帰る形にする答えを求められたとき三つめで返事の期限を外に移す帰り道紙を鞄に入れたまま部屋を出る
言葉を用意してから相談室を出るまでの流れ

前日から帰り道まで。言う中身を決める時点と、実際に口に出す時点を分けて置いた。

だから、行く前に言い方を三つだけ作っておきます。長い理由はいりません。理由を足すほど、その理由への答えが返ってきて、会話が長くなります。

ここで扱うのは、契約しないと決めた人が使う言葉だけです。医師の説明そのものを断る話ではありませんし、体に合うかどうかの判断は、読む人と医師のあいだに残ります。

無料カウンセリングに一度行き、その場では契約していません。施術は受けていないので、効果の話はここには書けません。

一つめ「今日は決めないと決めてきました」

一番目に用意するのは、これから起きることをこちらから先に置く言い方です。相談が始まってすぐ、料金の説明に入る前に一度言っておくと、あとがずいぶん静かになります。

「決めない」ではなく「決めないと決めてきました」にするのは、迷っている途中ではないと伝えるためです。迷いは相手が動かせますが、済んだ決定は動かしにくいものです。

これを最初に言えないまま、見積の紙が出てから言おうとすると、そのころには説明が進み、割り込む場所を探しているうちに時間が過ぎます。

言う場所も一緒に決めておきます。名前や希望を聞かれたあと、料金の話に入る手前が、口を開けやすい空白のひとつです。クリニックによって呼び方も順番も違います。

二つめ「持ち帰って読みます」

一つめを言っても話が続くことはあります。そのときのために、紙を受け取って帰るという行き先を示す言い方を、二番目に置いておきます。

この言い方は、断りというより次の手順として聞こえます。相手にとっても渡すものを渡す形になるので、押し合いになりにくくなります。

契約のときに書面を交付することは、消費者庁の特定商取引法ガイドに法第42条として挙げられています。相談の場で受け取る紙はそれとは別で、読むために持ち帰るものです。

持ち帰ると言ったあとに何を読むのかと聞かれても、答えは短くてかまいません。金額と回数と、途中でやめるときの条件、と三つ挙げれば足ります。

三つめ「同席者に見せてから返事します」

三番目は、返事の期限を自分の外に置く言い方です。同席者は家族でも友人でもかまいません。実際に見せるつもりのある相手を、行く前に一人だけ決めておきます。

これは嘘をつくための言葉ではありません。紙を見せる相手を先に決めておけば、そのとおりに実行することになり、言ったことと帰ってからの行動がそろいます。

用意しておく相手は、その日の夜に会う予定のある人が向いています。誰に見せるかまで決めておくと、口に出すときに声が小さくならずに済みます。

三つは順番に使います。一つめで済むこともありますし、二つめまでで終わることもあります。三つ全部を使い切らずに終わる場合もあります。

三つを紙に書いて、行く前に声に出す

頭の中で覚えていくと、順番が入れ替わったり、丁寧にしようとして長くなったりします。紙に一行ずつ書いて、鞄の外側のポケットに入れておきます。

家を出る前に、三つを一度ずつ口に出して読みます。黙読だけだと、相談室で初めて自分の声で言うことになり、その一回目でつまずきやすくなります。

一つめ用意する一行今日は決めないと決めてきました出す場面料金の説明に入る手前そのあとに起きたこと説明は続くが前提が置かれる二つめ用意する一行持ち帰って読みます出す場面見積の紙を受け取ったときそのあとに起きたこと紙を持って帰る形になる三つめ用意する一行同席者に見せてから返事します出す場面その場で答えを求められたときそのあとに起きたこと返事の期限が自分の外に移る
三つの言い方と、それぞれを出す場面の対応

上から順に使う。一つめで終わることもあり、三つ全部を使い切るとはかぎらない。

書くときは、理由を書きません。理由を書くと本番でも理由を言いたくなり、そこから会話が枝分かれしていきます。用意するのは結論の一行だけでかまいません。

  • 今日は決めないと決めてきました。料金の説明に入る手前で置く一行で、最初の空白に差し込みます。

  • 持ち帰って読みます、と伝えます。見積の紙を受け取った手がまだ動いているうちに、そのまま言葉にします。

  • 同席者に見せてから返事します。その場で答えを求められたときに、期限を外に置くために使います。

断ることは、法律の側にも書かれている

消費者庁の特定商取引法ガイドは、契約を締結させるため、または解除を妨げるための威迫や困惑を、法第44条の禁止行為として挙げています。

これは、断る側が置き去りにされていないことを示しています。言い方を用意していくのは、相手と争うためではなく、その場で言葉を探さずに済ませるためです。

同じガイドには、期間が1月を超え、かつ金額が5万円を超える美容医療が、特定継続的役務提供にあたると書かれています。あてはまらない契約もあります。

出典=消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」。エステティックも同じく1月を超え、かつ5万円を超えるものが対象。

条文を相談室で持ち出す必要はありません。知っておくのは、断ることが例外的なふるまいではないと、行く前に自分の側で確かめておくためです。

それでも言えなかったときのために

用意しても言えないことはあります。一つめを出す場所を逃すこともあります。そのときのために、最後の逃げ道を一つだけ決めておくと、部屋の中で行き止まりになりません。

決めておくのは、判断がつかなくなったら時計を見て、次の予定があると言って席を立つことです。予定を本当に入れておくと、言うときに迷いが出ません。

01一つめを置く料金の話に入る手前で一度だけ02説明が続く割り込まずに最後まで聞く03二つめで紙を受け取る読むために持ち帰ると伝える04三つめを出すその場で答えを求められたとき05時計を見て席を立つ次の予定があると言う06帰ってから読み直す受けたければまた行けばいい
断れずに詰まったときに、逃げ道まで進む順番

最後の一段は席を立つこと。次の予定を本当に入れておくと言うときに迷いが出ない。

帰ってから読み直して、それでも受けたいと思えば、また行けばかまいません。断る言葉は、拒む言葉ではなく、決める時間を後ろにずらすための言葉です。